中学保健体育(体育実技)
単元11: 器械運動・陸上競技・水泳
器械運動、陸上競技、水泳の3つは、個人の技術やタイム、美しさを競い合う基本的なスポーツです。それぞれの専門的な動き、ルール、そして定期テストで記述や穴埋めで非常によく狙われるポイントを網羅して解説します!
1. 器械運動の基本姿勢と技
マット運動の基本(回転技)
器械運動では、技を行っているときの空中姿勢や支持の仕方が評価の対象となります。
① 4つの基本姿勢
- 伸膝(しんしつ):膝をまっすぐに伸ばした姿勢。
- 屈身(くっしん):腰を曲げて膝を伸ばし、体を「く」の字に曲げた姿勢。
- かかえ込み:膝と腰を曲げて、胸に膝をしっかりと抱え込んだ姿勢。
- 伸身(しんしん):腰と膝をしっかりと伸ばし、体全体を一直線にした姿勢。
- 支持(しじ):鉄棒や跳び箱の上で、腕の力で体全体を支える姿勢。
② マット・跳び箱・平均台・鉄棒のテスト頻出技
- マット・開脚前転:回転している最中は、足を閉じたまま転がり、最後に起き上がる局面で大きく足を開いて手でマットを押して立ち上がります。
- マット・側方倒立回転(側転):側方に手を順につく際、体を4分の1(90度)ひねって着手します。
- マット・倒立前転:足を前後に開いて強く蹴り上げ、一度倒立の姿勢になってから前方に前転する技。
- 跳び箱・頭はね跳び:両手をつくのと同時に、頭の額(ひたい)を跳び箱に当てて跳びます。(※頭頂部はNG)。
- 跳び箱・伸膝台上前転:腰を高く上げ、膝を伸ばしたまま(伸膝)台上を前転して下りる技。
- 平均台・歩行:つま先で平均台の側面に触れながら足を運びます。目線は足元ではなく、5mほど先を見るのが安全です。
- 鉄棒・握り方:ぶら下がって大きく揺れる「懸垂振動」では順手(じゅんて)で握るのが基本です。片手を順手、もう片方を逆手にする握り方を片逆手(かたさかて)といいます。
2. 陸上競技のルールと走・跳技術
短距離走のクラウチングスタートとバトンパス
① スタート方法と合図の違い
- 短距離走:しゃがむ姿勢のクラウチングスタートを行います。合図は、スターターの「位置について(On your marks)」➔「用意(Set)」➔号砲(ドン)の順です。
- 長距離走:立つ姿勢のスタンディングスタートを行います。合図は、「位置について(On your marks)」のあと、すぐに号砲(ドン)が鳴ります。(※長距離走には「用意」の合図はありません)
② トラック種目(走・リレー)のルール
- ゴール(フィニッシュ)判定:走者の体の胴体(トルソー)が、フィニッシュラインの手前側の垂直面に到達した瞬間に判定されます。(頭、手、足は含まれません)
- リレーのバトンパス:バトン受け渡し区間であるテイクオーバーゾーンの長さは現在30mです。パスの際、互いに腕を伸ばし合うことで、走る距離を短縮する効果を利得距離(りとくきょり)といいます。
- ハードル走:ハードルとハードルの間の距離(インターバル)は、原則として3歩で走るのが最もリズムが良く、理想的です。
③ 跳躍種目(走り幅跳び・走り高跳び)
- 走り幅跳び:「助走 ➔ 踏み切り ➔ 空中動作(空間動作) ➔ 着地」の流れで行われます。空中動作で胸を張り、体を大きく反らせる跳び方をそり跳びといいます。
- 走り高跳び:踏み切りは、バーに遠いほうの足で行うのが鉄則です。跳び方には「はさみ跳び」や、背中から越える「背面跳び」があります。
3. 水泳(競泳)の技術と安全対策
競泳の基本泳法(クロール)とストリームライン
① 基本技術と4泳法
- ストリームライン:腕から足の先まで水平に伸ばし、水の抵抗を最も小さくした基本姿勢。
- ローリング:クロールや背泳ぎで水をかくとき、体の軸を中心に体全体を左右にひねる動作。
- バタフライ:両足を揃えてしならせ、水を上下に蹴るドルフィンキックを行います。
- 背泳ぎ:仰向けで泳ぐため、スタートは飛び込み台からではなく、水中からスタートします。呼吸は鼻から強く吐き出します。
② 競泳のルールとタッチ
- タッチのルール:平泳ぎとバタフライのターンおよびゴール時は、必ず両手同時に壁にタッチしなければなりません(片手タッチは失格)。クロール・背泳ぎは片手でも構いません。
- 自由形(フリースタイル):泳ぐ途中で疲れた場合、プールの底に立って休んでも、歩かなければ失格にはなりません(歩いたり、底を蹴って前進すると失格)。
- 個人メドレーの順番:1人で4泳法を続けて泳ぐ場合、順番は以下の通りです。
バタフライ ➔ 背泳ぎ ➔ 平泳ぎ ➔ 自由形(クロール)
③ 水辺の安全管理と着衣泳
- バディシステム:安全管理のため、2人1組(ペア)を作り、常に行動を共にしてお互いを監視し合う方法。
- 着衣泳(ちゃくいえい):服を着たまま水に落ちたときは、泳ぎ回って体力を消耗したり、濡れて重くなった服を慌てて脱ごうとしたりせず、服の中に空気を入れて浮いて救助を待つのが最も正しい対処法です。
🔥 定期テスト対策・暗記のコツ
① 長短距離のスタート合図とゴール判定
短距離(クラウチング)は「位置について ➔ 用意 ➔ ドン」、長距離(スタンディング)は「位置について ➔ ドン(用意なし)」。そしてゴールは頭や手ではなく「胴体(トルソー)」が基準です。この違いは記述で非常によく出ます。
② 水泳の両手同時タッチと個人メドレー順
両手同時タッチが必要なのは「平泳ぎ・バタフライ」の2つ。個人メドレーの泳ぐ順は「バ ➔ 背 ➔ 平 ➔ フ(自由形)」(頭文字で「バセヘイフ」と覚える)です。この順序を入れ替える問題は絶対に出ます。
③ 側転の「ひねる角度」と頭はね跳びの「部位」
側方倒立回転で手をつく時は体を「4分の1(90度)」ひねる。頭はね跳びで跳び箱につけるのは頭の「額(ひたい)」です。細かい実技手順の単語こそペーパーテストの穴埋めになりやすいので要注意!