単元4: 情報の技術
現代の生活に欠かせない「情報の技術」について整理します。コンピュータの仕組み(5大装置)、ネットワークの基本(IPアドレスやプロトコル)、プログラムの基本処理構造、セキュリティ対策、知的財産権、そして自動運転やエアコン等に使われる「計測・制御システム」の要点をマスターしましょう!
1. コンピュータの構成と情報の表し方
ハードウェアとソフトウェアが連携してコンピュータは動きます。
① コンピュータの5大装置とCPU
- ハードウェア:PC本体や周辺機器などの物理的な機器。
- ソフトウェア:OSやアプリなどのプログラム。
- 5大装置:コンピュータを構成する5つの基本装置。
- 入力装置:キーボード、マウス、マイクなど。外部から情報を読み取る装置。
- 出力装置:ディスプレイ、プリンタ、スピーカーなど。
- 記憶装置:メインメモリ(主記憶)、ハードディスクやSSD(補助記憶)など。データを保存しておく装置。
- 演算装置:データの計算や処理を行う装置。
- 制御装置:各装置へ指示を出し、動作をコントロールする装置。
- CPU(中央処理装置):制御装置と演算装置を一体化したコンピュータの「頭脳」にあたるLSIチップ。
目に見える機器「ハードウェア」
演算と制御を行う「CPU」
データを蓄える「記憶装置」
② 情報の表し方と量
- アナログ情報:温度や音の大きさのように、切れ目のない連続的な量で表される情報。
- デジタル情報:数字のように、0と1の組み合わせなど離散的な数値で表される情報。
- 情報の単位:
- bit(ビット):情報の最小単位(0か1かの1桁)。
- Byte(バイト):1B = 8bit。
- 1KB(キロバイト):1024B(※コンピュータが2進数で処理するため、1000ではなく1024倍になります)。
- 解像度(かいぞうど):画像のきめの細かさを表す数値。高いほど画像は細かく滑らかになります。
情報量の関係「1Byte = 8bit」
切れ目のない連続的な「アナログ情報」
2. ネットワークとインターネット
① ネットワークの基本用語
- LAN(ラン):学校や家庭内など、限られた狭い範囲で情報機器同士をつないだ高速ネットワーク。
- サーバ:ネットワーク上で他のPC(クライアント)へファイルなどのサービスを提供するコンピュータ。
- IPアドレス:インターネット上で、接続された情報機器1台1台に割り当てられる通信のための識別番号(住所)。
- 通信プロトコル:インターネット上でデータをやり取りするための約束事(共通ルール)(例:TCP/IP)。
- URL:Webページのネット上の住所(https://...で始まる文字列)。
- ドメイン名:URLの中の「bunri.co.jp」などのように、IPアドレスに対応して付けられた人間が覚えやすい組織名等の名前。
- パケット通信:データを細かく分割(パケット=小包)して送受信する仕組み。回線を効率よく共有できます。
狭い範囲をつなぐ「LAN(ラン)」
ネット上の住所にあたる「IPアドレス」
データを細かく分ける「パケット通信」
3. プログラミングとアルゴリズム
① 双方向性のあるコンテンツ
- 双方向性(そうほうこうせい):使用者の操作(入力)に応じて、表示が変わるなどの応答(出力)をするコンテンツ(例:オンラインチャット、学習アプリ)。
② アルゴリズム(考え方・手順)と3つの基本構造
プログラムが情報を処理する手順や考え方をアルゴリズムといい、どんな複雑なプログラムも次の3つの基本構造の組み合わせで出来ています。
- 順次(じゅんじ)処理:上から下へ順番に処理する構造。
- 分岐(ぶんき)処理:条件によって処理を分ける構造(例:「もし〜ならA、そうでなければB」)。
- 反復(はんぷく)処理:条件を満たすまで処理を繰り返す構造。
- フローチャート(流れ図):四角やひし形などの記号を矢印で結び、プログラムの流れを図式化したもの。
条件で分ける「分岐処理」
同じ作業をループする「反復処理」
ひし形などで条件を示す「フローチャート」
③ 制作手順とデバッグ
- 制作手順:問題の発見 ➔ 課題の設定 ➔ 解決策の構想 ➔ 設計・制作 ➔ 評価 の順に進めます。
- デバッグ:プログラムの不具合(バグ)を発見し、修正する作業。
4. セキュリティと知的財産権
① 情報セキュリティ対策
- 認証システム:IDとパスワード、生体認証(指紋など)を用いて本人確認をし、不正アクセスを防ぐ仕組み。
- ファイアウォール(防火壁):外部ネットワークからの不正な通信を監視・遮断するシステム。
- フィルタリング:有害なWebページや違法な情報の閲覧を制限する仕組み。
- 暗号化(あんごうか):通信中のデータを他人に読み取られないよう、規則的な文字や記号へ変換する技術。
- バックアップ:データの破損に備え、別の記憶装置にデータをコピーしておくこと。
- フィッシング詐欺:偽のメール等で本物のサイトになりすまし、パスワードなどの個人情報を盗む詐欺。
- 情報モラル:情報社会で適切に活動するための基本的な考え方や態度。
不正侵入を防ぐ「ファイアウォール」
有害サイトをブロックする「フィルタリング」
データを読み取れなくする「暗号化」
② 知的財産権(ちてきざいさんけん)
- 著作権(ちょさくけん):小説・音楽・絵画・プログラムなど、創作した作品(著作物)を保護する権利。創作時に自動的に発生します。
- 産業財産権(さんぎょうざいさんけん):新しい発明(特許権)やデザイン(意匠権)、商品のマーク(商標権)などを保護する権利。特許庁への出願・登録が必要です。
コピーや無断転載を防ぐ「著作権」
5. 計測・制御システム
身の回りの自動機器(エアコン、自動炊飯器など)は、以下の3つの要素で構成されています。
- センサ:温度、明るさ、音などの周囲の状況を計測して電気信号にする部品。
- アクチュエータ:モータを回したり、熱を出したりして、エネルギーを機械的な動き(仕事)に変換する部品。
- インタフェース:アナログのセンサ信号とデジタルのコンピュータなど、性質の異なる機器間で情報のやり取りができるように仲介する(A/D変換等)部分。
状況を測る「センサ(エアコンの例)」
命令を受けて動く「アクチュエータ」
橋渡しを行う「インタフェース」
🔥 定期テスト対策・暗記のコツ
① 5大装置とCPUの引っ掛け
「CPU」は制御装置と演算装置が一緒になったものです。記憶装置(メモリやHDD)はCPUには含まれません!この違いは非常によくテストに出ます。
② IPアドレス と 通信プロトコル
「IPアドレス ➔ ネットワーク上の住所(識別番号)」「通信プロトコル ➔ データの送受信における共通ルール(約束事)」。言葉の定義を正確に覚えておきましょう。
③ 計測制御の「センサ」「アクチュエータ」
「センサ ➔ 情報を入力する(温度などを測る)」「アクチュエータ ➔ 情報を出力する(実際に動かす)」という関係をイメージしておくと、機器の分類問題も簡単に解けます!