中学美術(表現)
単元4: 様々な図画 (水彩、人物・風景など)
水彩画で使う各種絵の具の性質や筆の使い分け、表現を豊かにする水彩の基本技法、そして人物画(頭身・デフォルメ)や静物画・抽象画といった絵画ジャンルの特徴、さらに漫画の基礎知識を整理します。
1. 水彩絵の具の種類と画材の使い方
学校でよく使われる絵の具には、水で薄めたときの効果や乾いたあとの性質に大きな違いがあります。
| 絵の具の種類 | 特徴 | 代表例・用途 |
|---|---|---|
| 透明水彩 | 水で薄めると下の色が透けて見え、色を塗り重ねることで深みや光の重なりが出る。 | ![]() |
| 不透明水彩 | 下の色を覆い隠すほどの強い被覆力(ひふくりょく)があり、ムラなく均一に塗るのに適している。 | ポスターカラー等 |
| アクリル絵の具 | 水で溶いて使えるが、乾くと化学変化を起こして水を通さない耐水性になる。重ね塗りが容易。 | アクリルガッシュ等 |
① 筆の種類と使い分け
平筆(ひらふで)
平べったい形。広い面を均一にムラなく塗るのに最適。
面相筆(めんそうふで)
毛先が長くて非常に細い。繊細な線や輪郭線を描く。
丸筆(まるふで)
標準的な筆。色を塗るほか、太さの変化をつけた線を引く。
② 筆洗(ひっせん)の正しい使い方(超頻出!)

筆洗のバケツは通常3〜4つの部屋に仕切られています。これは水を以下の用途で使い分けるためです。
- 絵の具を溶く(混ぜる)水 ➔ 濁った水を使うと絵の具の色が濁るため、必ず「きれいな水の仕切り」を1つキープしておき、そこから水を取ります。
- 筆を洗う水 ➔ 汚れた筆をジャブジャブと洗うための部屋。
2. 水彩の代表的な表現技法
テスト問題では、水彩技法の説明文と名前を一致させる問題がよく出ます。
- にじみ:画用紙を水であらかじめ濡らしておき、そこに絵の具を落とすことで、色が自然にじわっと広がる効果を利用する技法。

- ぼかし:塗った絵の具の境界線を、水だけを含ませたきれいな筆でなぞることで、色を階調的にグラデーションのようになじませる技法。

- ドライブラシ:筆の水分や絵の具の量を極端に少なくし、紙の表面をこするように素早く滑らせることで、紙の凹凸によってかすれたタッチを描く技法。

3. 絵画のジャンル(主題)と人物画・漫画
① 絵画のジャンル
- 自画像(じがぞう):画家が自分自身の顔や姿を描いた絵。

- 静物画(せいぶつが):花瓶、果物、楽器など、動かないテーブルの上のモチーフを組み合わせて描いた絵。

- 抽象画(ちゅうしょうが):具体的なモチーフ(人間や物)を描くのではなく、心の中のイメージを線、面、形、色のみで自由に構成して表現した絵(具象画の対義語)。

② 人物画の等身と変形
- 頭身(とうしん):成人の人物の頭の高さは、全身の身長に対しておよそ「1/7〜1/8」(7〜8等身)の割合になります。

- デフォルメ:対象の特徴や内面的な強さを強調するために、あえて現実の比率から形を変形・歪めて表現すること。
③ 漫画の基本的な表現要素

- キャラクター:漫画に登場する人物や生き物。
- コマ割り:画面を枠線で分割し、時間の流れや演出をコントロールすること。
- オノマトペ:擬音語や擬態語を文字として画面に描きこみ、効果を出すこと。
- フキダシ:登場人物のセリフや心の声を囲む枠。
🔥 定期テスト対策・暗記のコツ
① 面相筆の役割と漢字
「面相筆(めんそうふで)」は「顔の細かな表情(面相)を描くほど細い筆」という意味からきています。
非常に細い線や輪郭線を描くときに用いるという特徴と、漢字での記述を必ず一致させましょう。
② 筆洗の「きれいな水」のキープ
テストの記述問題で「筆洗で1部屋きれいな水を残しておく理由は何か?」と聞かれたら、「絵の具を溶く(混ぜ合わせる)ための水として使用し、色が濁るのを防ぐため」と簡潔に答えられるようにしましょう。
③ 成人の頭身比率は7〜8分の1
「等身」の数字問題では、成人の頭部が全身の「1/7〜1/8」という比率が非常によく出題されます。デッサンや人物画の基礎知識として丸暗記しておきましょう。

ポスターカラー等
アクリルガッシュ等