12. 金融と日本銀行
私たちが普段使っているお金(通貨)は、経済を円滑に動かすための血液のようなものです。このお金を、余っている人から足りない人のところへ融通する仕組みを「金融」と呼びます。今回は、身近な銀行の仕組みから、日本にたった1つしかない中央銀行「日本銀行」の3つの特別な役割、そして景気をコントロールする「金融政策」について学びます!
1. 金融(きんゆう)と身近な銀行の役割
お金を貸し借りすることを金融と呼びます。その金融の仲立ちをする代表的な機関が銀行などの金融機関です。
有権者や企業が直接、株を買うなどして資金を提供する「直接金融」に対し、銀行が間に入って預金を集め、そのお金を企業や個人へ貸し出す仕組みを間接金融(かんせつきんゆう)と呼びます。
- 銀行の儲けの仕組み:
銀行は、預金者に支払う利息(金利・低)よりも、お金を貸し出した人から受け取る利息(金利・高)の方を高く設定しています。この金利の差額が銀行の主な利益になります。
2. 日本銀行(にほんぎんこう)の3つの役割
日本銀行(日銀)は、国の金融の中心に位置する唯一の中央銀行(ちゅうおうぎんこう)です。一般の個人や企業が窓口で口座を作ることはできません。日銀にはテストに必ず出る「3つの役割」があります。
① 発券銀行(はっけんぎんこう)
日本で唯一、紙幣(日本銀行券)を発行できる銀行です。※ただし、500円玉などの硬貨(補助貨幣)を発行するのは「日本政府」であるため、お札と硬貨の発行元は異なります。
② 政府の銀行(せいふのぎんこう)
政府の資金(国民から集めた税金など)を預かって管理し、国が公共事業などで支払うお金をここから出します。
③ 銀行の銀行(ぎんこうのぎんこう)
私たちが使っている民間銀行(都市銀行や地方銀行など)を相手に、お金の貸し出しや預金の預かりを行います。
3. 景気をコントロールする「金融政策(きんゆうせいさく)」
日本銀行は、世の中に出回るお金の量(通貨量)を調節することで、景気を安定させ物価の急激な変化を防いでいます。その代表的な方法が、国債の売買を行う公開市場操作(こうかいしじょうそうさ)です。
不景気(デフレ)のとき ➔ 買いオペレーション
世の中にお金が出回っておらず、モノが売れない状態です。日銀は世の中のお金を増やそうとします。
日銀が一般の銀行から国債を買い取り、代金を支払います。これを買いオペレーション(買いオペ)と呼びます。銀行にお金が大量に流れるため金利が下がり、企業や個人がお金を借りやすくなって景気が刺激されます。
好景気(インフレ)のとき ➔ 売りオペレーション
世の中にお金があふれ、物価が上がりすぎている状態です。日銀は世の中のお金を減らそうとします。
日銀が一般の銀行に国債を売りつけ、代金を受け取ります。これを売りオペレーション(売りオペ)と呼びます。市場のお金が日銀へ回収されるため、金利が上がり、企業や個人がお金を借りにくくなって景気の過熱が抑えられます。
図1:不景気時の「買いオペ」と好景気時の「売りオペ」による金利と通貨量の変化
🔥 この単元のテスト対策・暗記のコツ
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日本銀行の3つの役割(絶対暗記!):
・「発券銀行」「政府の銀行」「銀行の銀行」は、テストの基本問題として頻出です。それぞれの言葉の定義をセットで覚えてください。 -
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買いオペと売りオペの区別(仕組みを理解!):
・記述:「不景気の際、日本銀行はどのような公開市場操作を行い、それにより景気はどう変化するか。」
・解答:「日本銀行が民間銀行から国債を買い取る『買いオペ』を行い、通貨量を増やして金利を低下させることで、投資や消費を促して景気を回復させる。」 -
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オペレーションの覚え方の裏ワザ:
・「日銀が買う ➔ 代金(お金)を世の中に渡す ➔ 世の中のお金が増える(不景気対策) ➔ 買いオペ」と繋げて整理すると、丸暗記しなくてもテスト本番で論理的に導き出せます。