中学家庭(衣生活と衣服)
単元8: 衣生活と衣服の手入れ、製作
衣服が持つ役割やさまざまな「繊維」の特徴、洗濯やアイロンなどの正しい手入れ(表示マークの意味)、そしてまつり縫いやミシンを使った衣服の製作手順を整理します。特に洗濯表示マークや布地の裁断のルールは、定期テストで非常に狙われやすいポイントです!
1. 衣服の機能とT.P.O.
① 衣服の2大機能
- 保健衛生上の働き:体温の調節、皮膚の保護、身体の清潔を保つこと。
- 社会生活上の働き:所属(制服など)や職業、個性の表現、マナー(社会的習慣)に合わせること。
- 💡 T.P.O.:時間(Time)・場所(Place)・場合(Occasion)に合わせた衣服の着こなしのこと。
- 💡 クールビズ:夏の冷房設定に配慮し、ノーネクタイや涼しい衣服で快適に過ごす取り組み。冬は「ウォームビズ」です。
2. 繊維の種類と手入れ
① 天然繊維と合成繊維の特徴
| 分類 | 繊維名 | 特徴と主な用途 |
|---|---|---|
| 天然繊維 (植物・動物) |
綿(コットン) | 肌触りが優しく、吸水性に優れる。下着やタオル等。 |
| 毛(ウール) | 保温性が高く弾力があるが、水の中で揉むと縮む。セーター等。 | |
| 麻、絹(シルク) | 麻は涼しく丈夫。絹はしなやかで光沢がある。 | |
| 合成繊維 (化学製品) |
ポリエステル | しわになりにくく非常に丈夫。ワイシャツ、スポーツ服等。 |
- 💡 混用(こんよう):異なる繊維を混ぜて織ること(例:ポリエステル65%・綿35%)。混用された衣服にアイロンをかけるときは、傷みを防ぐため熱に弱い(設定温度の低い)ほうの繊維に合わせて温度設定します。
② 洗濯とクリーニング
- 洗剤の液性:一般的な汚れには弱アルカリ性が強いですが、デリケートな絹や毛の洗濯には中性洗剤(おしゃれ着洗剤)を用います。
- 界面活性剤(かいめんかっせいざい):洗剤に含まれる主成分。水と油をなじませる働きがあり、繊維から汚れを引き剥がして落とします。
- ドライクリーニング:水を使わず有機溶剤で洗う方法。型崩れしやすいコートや背広等に適します。
③ 品質表示マーク(JIS規格)の意味
- 洗濯桶に「手」のマーク:40℃を限度に、家庭で手洗いができる。
- 丸(○)の中に「P」や「F」:家庭では洗えないが、クリーニング店でドライクリーニングができる。
- アイロンの中に「・(点が1つ)」:低温(110℃まで)でかけられる。
- 採寸サイズ表示:胸囲を指す言葉として、女子はバスト、男子はチェストと表示されます。
JIS規格の洗濯表示マークの例
点が1つは低温アイロンを示す
3. 衣服の製作プロセス
自分でバッグや服などを製作する際の手順と実技ルールです。
① 布地の特徴と裁断の準備
- 洋服の構成:人の体の曲面に合わせた「立体構成」(洋服、ダーツや切り替えを用いる)と、直線的に裁断する「平面構成」(和服)があります。
- 布地の方向特性:
- 引っ張ったときに最も伸びにくいのは「縦」方向です。
- 斜め方向(バイアス)は非常に良く伸びます。
- 地直し(じなおし):布を裁断する前に、洗濯時の歪みを防ぐためにアイロンの蒸気などで布地のゆがみを真っ直ぐに直す作業。
- 型紙(かたがみ):作るものの形・大きさに合わせて紙で作って準備し、布地にあてて裁断やしるし付けを行います。
- 裁ちばさみ:布を切るための専用のはさみ。刃をテーブルに滑らせるようにして切ります。
② まち針としつけ
- まち針の打ち方:縫うときに布がズレないよう留めるまち針は、ミシンで縫う「できあがり線」に対して直角に交差するように打ちます。
- しつけ(しつけ縫い):本縫いする前に、布同士がズレないようおおまかに手縫いで仮留めしておくこと。
③ 手縫いとミシンの使い方
- まつり縫い:スラックスやスカートのすそのほつれを直すときに用いる手縫いの技法。
- 玉結び・玉どめ:手縫いの縫い始め・縫い終わりに、糸が抜けないように作る結び目。
- ミシンの天びん(てんびん):針の上下と連動して動き、上糸を送り出したり引き上げたりして糸のたるみを調節するミシンの重要部品。
- 返し縫い:縫い始めと縫い終わりに数針重ねて縫う操作。糸がほつれるのを防ぎます。
まち針はできあがり線に「直角」に打つ
上糸を調整するミシンの「天びん」
4. 衣生活の3R
- リデュース:むやみに服を買わず大切に着ることで、衣服のごみ(発生)そのものを減らす。
- リユース:サイズが合わなくなった服をフリーマーケット等で他の人に譲る(再使用)。
- リサイクル:着なくなった服を回収し、一度繊維原料に戻して新しいエコ素材(化学繊維等)を作る。
🔥 定期テスト対策・暗記のコツ
① アイロンの点の数と温度
「・(1つ) ➔ 低温」「・・(2つ) ➔ 中温」「・・・(3つ) ➔ 高温」。点が数に対応しているため非常に覚えやすいです。
② 布地の方向特性と地直し
「縦方向が最も伸びにくい」ため、型紙を布に置くときは必ず縦糸の方向に平行に配置します。「地直し」の言葉の定義と合わせて、記述問題でよく問われます。
③ 手縫いの「まつり縫い」
すそのほつれ直しといえば「まつり縫い」です。表側に縫い目がほとんど見えないようにすくい取る縫い方です。テストの実用問題での大定番です。