音楽の知識⑥ (アルトリコーダーの構造・奏法・運指)
中学校の音楽の授業で演奏する「アルトリコーダー」の楽器の構造と各部名称、ピッチ(音高)が変化する仕組み、タンギングやサミングなどの演奏技術、そしてテストで最も多くの配点を占める「運指(指使い)」について分かりやすく解説します!
1. チューニングとピッチ(音の高さ)の調整
- チューニング ➔ 楽器同士の音の高さ(ピッチ)を合わせること。
- 温度とピッチの関係(超頻出!) ➔ リコーダーは息を吹き込んで管内を温めることで、ピッチが高くなります。そのため、演奏前には息を吹き込んで楽器を温めてからチューニングを行います。
- 頭部管(ジョイント)の抜き差し ➔ 周りの楽器より自分のピッチが高いときは、頭部管を少し抜くことで、管を長くしピッチを低くします。
2. リコーダーの演奏基本技術
- タンギング ➔ 息を吹き込むときに、口の中で舌(た)を使って音を出したり止めたりする技術(「トゥ・トゥ・トゥ」と発音する感覚)。
- サミング ➔ 左手親指で裏側の穴(サム ホール)にわずかな隙間(半分ほど開ける)をつくって演奏する奏法。これは、主に高音(高い音)を出すときに使われます。
3. リコーダーの各部名称
左:3つの管のジョイント部と名称 / 右:指孔の位置関係
① 管の分割名称
- 頭部管(とうぶかん) ➔ 息を吹き込む、一番上の管(ヘッド ピース)。
- 中部管(ちゅうぶかん) ➔ 指穴が多く並ぶ、真ん中の管(ミドル ピース)。
- 足部管(そくぶかん) ➔ 一番下の短い管(フット ピース)。右手の小指などで押さえる低い音の穴があります。
② 部品の名称
- 歌口(うたぐち) ➔ 最も上にある、息を吹き込む吹き口の部分。
- ウィンドウ ➔ 歌口のすぐ下にある、四角い穴の部分。ここで空気が分かれて音が生まれます。
- トーン ホール ➔ リコーダーの表面に並んでいる指孔(指でふさぐ穴)の総称。
- サム ホール ➔ リコーダーの裏側にある、左手親指でふさぐ穴(裏孔)。
4. アルトリコーダーを演奏するときの正しい姿勢
テストの文章記述や選択肢問題でよく問われる姿勢のルールです。
- 顎(あご) ➔ 前に出さず、引く。
- 唇(くちびる) ➔ 吹き口を強く噛まないよう、力を入れすぎない。
- 肩・腕 ➔ 力んで指が動かなくならないよう、余計な力を抜く。
- 背筋(せすじ) ➔ 息を通りやすくするため、まっすぐに伸ばす。
5. アルトリコーダーの運指(指使い)
アルトリコーダーはF管(全閉でF(ファ)が出る)です。指穴番号は、裏の親指が「0」、左手の人差し指・中指・薬指が「1・2・3」、右手の人差し指・中指・薬指・小指が「4・5・6・7」となります。
① 基本的な運指と音(左手中心)
| 押さえる指穴 | 音(階名) | 特徴 |
|---|---|---|
| 左手 0, 1 | シ (B4) | 親指と人差し指のみをふさぐ |
| 左手 0, 2 | ド (C5) | 親指と中指のみをふさぐ(人差し指をあける) |
| 左手 2 | レ (D5) | 中指のみをふさぐ(親指をあける) |
| 左手 0, 1, 2 | ラ (A4) | 親指、人差し指、中指をふさぐ |
| 左手 0, 1, 2, 3 | ソ (G4) | 左手の指をすべてふさぐ |
② 定期テスト必出の重要運指(右手・サミング)
- ソ(G4) ➔ 左手 0, 1, 2, 3 + 右手 4, 5, 6 の指穴をふさぐ。
- ラ(A4) ➔ 左手 0, 1, 2, 3 + 右手 4, 5 の指穴をふさぐ。
- シ♭(B♭4) ➔ 左手 0, 1, 2, 3 + 右手 4, 6, 7 の指穴をふさぐ。(※バロック式リコーダー特有のフォーク運指です)
- シ♮(B4) ➔ 左手 0, 1, 2, 3 + 右手 5, 6 の指穴をふさぐ(※右手 4 番目の穴はふさがない)。
- 高いミ(E5)※サミング ➔ 左手 0(半分), 1, 2, 3 + 右手 4, 5 の指穴をふさぐ。
- 高いファ(F5)※サミング ➔ 左手 0(半分), 1, 2, 3 + 右手 4, 6 の指穴をふさぐ。
6. 定番曲の拍子知識
- 交響曲第9番「喜びの歌」(ベートーヴェン) ➔ 4分の4拍子。
- かっこう ➔ 4分の3拍子。
- 楽譜の最初に置かれる拍子記号『C』(コモンタイム) ➔ 4分の4拍子を表します。
🔥 定期テスト対策・暗記のコツ
① シ♭(フラット)とシ♮(ナチュラル)の運指の違い
アルトリコーダーで最も間違えやすいのがシの運指です。シ♭は「左手全閉+右手4,6,7(5を空ける)」、シ♮は「左手全閉+右手5,6(4と7を空ける)」です。テスト用紙にリコーダーの指穴の図が描かれ、ふさぐ場所を黒く塗りつぶさせる問題が非常によく出題されます。
② 高いミ・高いファと「サミング」
高い音(E5やF5)を出す問題では、必ず「左手0の親指(サム ホール)」を「半分だけ開ける(サミングする)」必要があります。テストで「裏の穴をどのように押さえるか」と聞かれたら、「隙間をつくる」「半分開ける」と書けるようにしてください。
③ チューニングの抜き差しひっかけ問題
「ピッチが周囲より高いとき ➔ ジョイントを抜いて、管を長くすることでピッチを下げる」
「ピッチが周囲より低いとき ➔ ジョイントを奥まで差し込んで、管を短くすることでピッチを上げる」
抜くか・差し込むかの関係を頭の中で落ち着いて整理しましょう!